一般皮膚科

接触性皮膚炎

パッチテストでかぶれの原因をつきとめよう!

 接触皮膚炎(かぶれ)は皮膚科でよく遭遇する疾患で、原因物質を特定し、その物質との接触を断つことができれば根治できます。逆に、原因がはっきりしない場合や、適切な防御方法がとられていない場合には難治となり治療に苦慮することになります。

 植物、化粧品、食品、金属、ゴム製品、医薬品などかぶれを起こす物質は非常に多岐に渡っています。湿布かぶれのように患者さんが自分で原因に気づいている場合や、ヘアカラーや金属アクセサリーによるかぶれのように皮膚科の問診と皮膚症状から比較的容易に原因がわかることもあります。しかし、発症から時間が経って慢性化しているときや、アトピー性皮膚炎など他の疾患に合併している場合、顔面や手のように多数の物質に触れる部位のかぶれは原因をつきとめることは非常に難しくなります。そのような場合に当院ではパッチテストをお勧めしています。

 パッチテストは、アレルゲンを患者さんの健常な皮膚(背部もしくは上腕外側)に48時間貼布し、得られた反応を一定の基準のもとに判定します。化粧品やスキンケア製品、点眼薬、手袋など患者さんが実際に発症時使用されているものを持参していただき、貼付します。また、かぶれを起こす頻度が高い物質22種類をセットにしたパッチテストパネル(佐藤製薬)も、大変有用です。慢性湿疹の原因検索、かぶれが疑われるが原因の候補がない場合、また手袋や化粧品かぶれの原因となる化学物質を特定して使用できる製品を探したい時などに役立ちます。
 ただし、歯科金属などの金属アレルギーの詳しい検査は、長崎大学病院皮膚科アレルギー外来に紹介させていただいております。

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